去りゆくとき

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9月末日、長年住み慣れた京都をついに去った。

論文の仕上げとバッティングしてしまい、ほとんど準備なしでばたばたと引っ越しをしたが、荷物だけを引越した後も一週間ほど京都のからっぽの部屋で寝泊まりしていた。そんな寝袋生活も終わり、いよいよ京都を去る日の朝に大文字に登った。

裏山の中腹に登れば全体が見渡せる程度の広さの京都という町に、色んな人が住んでいて色んな店もあって、いわれのある観光スポットもあればささやかに風光明媚なところもある。10年ほど住んだだけでは何も分かり尽くせないけれど、20代の全てを過ごしたこの町で出会った全ての人たちのおかげで、今の僕はここにある。感謝してもし尽くせない。

そんな友達らも、ひとりまたひとりと京都を離れ、気付けば僕一人ここにいる事に気付くときもあった。

今やっと自分が去る側になったときに感じるのは、淋しさよりも、ほんの少しのワクワクとたくさんの慌ただしさ。これは多分、今そしてこれからやらなければいけない事に途切れがないからなのかなと思う。

それでも、Ago氏から来たメールに書いてあった「新しい日々に幸と冒険がありますように!」という言葉が沁みる。うむ。やるべき事をきっちりやりつつも、また新しい事にも挑戦していかねば。

とにもかくにも、京都よ、ありがとう!また会おう!