しゃらららららーしゃららららー
命日からはほぼ一週間遅れながら、
昔何度かご一緒した山仲間のお墓参りに行ってきた。
4年が経つけれど、お墓に参るのは初めてだった。
それまでの間に僕は剱岳に一度、錫杖岳に5回登りに行った。
お墓はそこにあったけれど、そこにはいない気がした。
同級生のお参りの時はもう何処にもいない気がしたけれど、
それとはまた違う。
知り合ってから一年経たずでほとんどご一緒できなかったけれど
錫杖での「suzukiさんなら行けるよ」の言葉でどれだけ勇気づけられたか。
だからあんなしょぼしょぼのクライムでも、よく覚えている。
剱の麓の、炉前で中学生の息子に抱かれて泣く姿を見て
日頃押さえ込んでいる冷酷な側面を思わずにはいられなかった。
寿命としか言いようが無かったけれど、
残ったのは無念さだけだった。
そして
無念さに無力と後悔が残ってしまうような事だけは、全力で避けたいと思った。
実際そうあれたのか自分では分からない。
暑いぐらいに晴れた日だったけれど、
夕暮れの単線列車がちと淋しかった。
だから元気が出たなら歌いましょう
しゃらららららーしゃららららー♪
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