夏のはじまり

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夕暮れ時の雰囲気が、すっかり夏模様。旅に出たくなる。

落ち着き無く出張続きの一ヶ月、慌ただしいその最後の一週間が終わった。
しばらくは目の前の一番大きな課題に取り組む事ができそうだ。
連休の初日の朝は、大型放射光施設の堅い床の上で迎えた。
線路沿いの海を眺めながら帰京すると、灼熱の京都は祇園祭の人出で大賑わいだった。
連休の中日は、そんな喧噪の横を通り過ぎて再び前日と同じ海を眺めながら明石へ。
アメリカに赴任する後輩の車をうちの親が譲り受けるのに立ち会うのが本来の目的だったが、
色々遅くなったので僕はその後そのまま、すっかり物のなくなった後輩宅に転がり込み、
ツール・ド・フランスのピレネー山岳ステージ初日を観ながら飲んだ。
その時はまったく意識していなかったけれど、それは彼とのしばしお別れの飲みだった。
京都に来て10年以上。
ずっと人を見送ってばかりで、いつの間にか寂しさもあまり感じなくなり、
むしろ遊びに出かける場所が増えて嬉しいと思ったりもする。
それでも、ふとしたときに走りに行ったり、飲んだりする友達が近くにいなくなると、
忘れていただけの孤独感を思い出す。
そんな僕も京都にいられるのはあと二ヶ月かと思うが、
今は目の前の課題をいかに途切れなくこなせるかばかりを考えている。