シチリアの岩場巡り・Palermo - Valdesi



五日目。
この日も余り登る時間がなかったので、パレルモ市内にありかつ車道から近いValdesiの岩場へ。
バス停からも近いので市街からバスを乗り継いでも来やすいらしい。高難度のルートは無いけれど4台から7台まで幅広く数多く(100本近く!)そろっている。(ちなみに興ざめだから大声で言わないけれどGoogle street viewで岩場がバッチリ見えます・・・。)


Palermo - Valdesi
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道路脇が木で遮られていたせいか、最初はいったいどこにエリアがあるんだろうと思って車で目の前を通り過ぎてしまったけど、車道のすぐ脇に広がるながーいエリアすべてがValdesiの岩場だった。どうやら海のすぐそばからテーブルマウンテン状に飛び出たMonte Pellegrinoの側壁を登っている事になるようだ。
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アプローチは車道からほぼゼロ。
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でけー。でかすぎて壁の半分までしかルートが無いの図。
ちなみにこの写真にはエリアの30分の1ぐらいの幅しか写ってません。


せっかくなので、Gonと二人で"CLESSIDRE"(5b,5b,5b)というマルチピッチルートに取り付いてみた。
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わざわざ遠路はるばる日本からメットを持ってきたのに車の中に忘れてきてしまい、借りた帽子をかぶって登るの図(撮影Gon)。(←てか車すぐそこやろ。)
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少し登るとMondelloの美しい町並みと青い海が見下ろせる(撮影Gon)。
元旦のミサがあるのか朝から教会の鐘の音が町中に響き渡っていて、ハンギングビレイをしながら異国情緒とも言うべきようなとても不思議な気分でずっと町を眺めていた。2011年の最初の日に地中海に浮かぶ異国の地で、でもやることは昔と変わらずこうしてビレイ点にぶら下がっていると、非日常感といつもの事との境界がだんだんと曖昧になり、溶け合うかのように感じていた。
少なくとも僕はここに生きているのだと。




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いつの間にか教会の鐘は鳴り止み、もうじき僕の旅も終わろうとしていた。


  • 泊まる所に関して

パレルモ市街からは少し離れたSferracavalloの町の中に2つキャンプ場があった。
Camping Degli Ulivi Di Matranga Pasquale
Campeggio Internazionale Trinacria
我々が大晦日の夜に泊まったのは前者。しかしオーナーはクリスマスから旅行に出かけて行っており不在。そんなんでも適当に入って適当に利用して適当に寝られる、イタリアの適当っぷりがステキ。(既に長期滞在していたベルギー人夫婦から色々教えてもらえたおかげだけど。。。)料金は入り口近くの投入口に払っておいた。一応ね。
天気も良さそうだったのでテントは張ったものの、僕とGonは外でマット敷いて寝袋出してワイン飲みながらそのまま寝てしまった。大学時代を思い出すような、それはとても懐かしい気分だった。
後者は海沿いのキャンプ場で中は見てないけれど、すぐ後ろにMonte Galloの岩塔がそびえ立っていてテンションの上がりそうな場所であった。
翌日にGonらはパレルモ市街にあるHotel Firenzeという安めのホステルに泊まったとのこと。WiFiも使えたらしい。
その他、パレルモ市内なら探せばいくらでも宿はありそう。

市内にはMonte PellegrinoとMonte Galloの二つの岩山がどんと座っていて、そのあちこちにクライミングエリアが拓かれている。Valdesiのようなスポーツエリアもあれば、小ピークの側壁を登るマルチピッチルートもある。バスで行きやすい所もあれば行きにくい所もあるので、あちこち行きたいなら車があると便利そうである。