090306

昨年から当社が大きな枠で官庁から獲得した資金の用途の一環で、英語でのディスカッションを通じて英語能力を鍛えようというセミナーが月一でありまして。めでたくその発表者に頼まれた僕が、この日に英語で小一時間喋ってきました。
実際フタを開けてみれば予想以上に内々しか来ておらず、ほどほどの準備で丁度よかったかなという感じで無事終了しました。


とはいえ、ここ2週間ぐらいはそりゃもうプレッシャーでして。
当初、共同研究者にも心配をかけつつ許可を得てUp-to-dateな研究報告をするつもりが、その実験自体が自分の中でまとめるのにも時期尚早過ぎることに気付き、もはや一年以上も前の終わった研究結果を喋るに至った訳です。
そうと決めて実験ばっかりやってて、腰を上げたのは一週間前。もともとスライドも文章も(日本語だけど)ひととおり出来てるし、喋る内容を英語で作るまではスムーズに出来たのです。


が。
talkをまったく覚えられん!


思い出せば、日本語で喋るときですら1時間前になってやっと覚えられたのに、英語で暗記しようとすると、言ってる意味よりも語呂のほうに口を取られて、まったく訳分からんことに。たとえば、暗記に頼るあまり何も考えずに「AB1」と言うところを、似てるけど機能が逆な「AB2」と言い間違えたら、聞いてる方は混乱する訳です。


結局すべて暗記するのは途中で諦めて、
PowerPointの「発表者ツール
を使って、要はカンニングペーパーをチラ見しながら言うべきことを思い出しつつ喋ったのでした。
この、スクリーンにはスライドだけ表示させて、手元のMacにはスライドと文章と同時表示させる方法が思いのほか効果的でして、棒読みまでしなくても、次に言うべきことさえぱっと見で分かれば喋れるもんです。


そんなんで何とかセミナーをこなして、質問も度々もらいつつそれにも答えて無事終えたのでした。
終えたときの開放感といったら「これで実験だけできる!」という快感!思えば1月末からセミナーの担当続きでやりたい仕事もままならないことが多かった為にほぼ鬱状態でしたわ。


それにしても、セミナーの準備をしていて実感したのは、
喋るときに使う脳の部分と日頃使っている脳の部分は全然違うな
という事でした。
実際にぶつぶつ喋りながら練習しているときは頭の前の方が、かーーっとするんです。で、だんだん栄養が足りなくてぼんやりしてくる。ああ、これがあの時パイナポー氏が陥った状態だなと思わずには。(笑)


日頃いかに口を使って過ごしてないかがよく分かります。そうすうるとだんだん血の巡りなんかも悪くなって、精神的にも良くないことになるんじゃないかなあ。
良く喋ることは良く頭を使うことにもつながるな、と思います。
自戒を込めて。