南ア深南部縦走・一日目

お盆休みに後輩と南アルプスを縦走してきた。
きっかけは、飲んでたときに後輩が言った「人が少なくて南アルプスっぽい所に行きたい」という言葉。
聞くと南アルプスはまだ一度も行ったことがないらしい。これで南アルプスに対する間違った先入観を持ってくれること請け合いだ。


8/13(水)
12日中に18切符で行けるところまで行き、早朝飯田線平岡駅に着。8年前のGWに来たときは小さな駅舎だったのに、温泉施設付きの大きな駅舎になっていて、最初は降りる駅を間違えたかと思った。どうやら僕らが見たのが最後の年だったようだ。あのしょぼしょぼ敗退山行(縦走路で雪壁が現れて初日敗退決定)からもう8年もたったのかと感慨にふける。
和田集落までの同じバスに乗車予定だった登山者に話しかけて、タクシーに相乗りすることにしてもらった。これが大正解で、和田から池口集落の遠山さん邸までかなりの距離と標高差があった。タクシーを使わずにバス停から歩いていたら諸々で2時間近く余分にかかっていただろう。
林道の入り口に登山届BOXがあり、そこから数十分歩いて立派な看板の立つ池口岳登山口から入山。


f:id:suzukichihiro:20080813105704j:image
木漏れ日の中、ひたすら高度を稼ぐ。
池口岳までの登山道はずっと整備されており、迷う所は全くない。ただ4L分の水がひたすらに重い。ここは南ア深南部。稜線上では水が手に入りにくいのだ。

f:id:suzukichihiro:20080813111350j:image
遠く、池口岳の双耳峰。


池口のメジャーなテン場であるザラ薙平を昼過ぎに通過。往復1時間という噂の水場の看板を無視して通過。
だんだんペースが落ちながらも加加森山との分岐点に着き、ザックをデポして池口岳北峰をピストンしに行く。山頂に着いた頃にはガスが登ってきており、そうでなくても全くもって展望のない山頂に花を添えていた。(後日、山頂での写真を見た友達に「これ登山口の写真やろ?」と言われる。)
デポ地に戻り光岳方面の縦走路へ。道が悪くなると思いきやそうでもなかった。
幕営予定地の加加森山との最低鞍部まで降りる途中、Cont.2185m付近で水場下降点の看板あり。テープを頼りにダルマ沢側へ下降していくとナギの横にある、ガレ場の中でそこだけ伏流せずに水がサラサラと流れている所に出た。
f:id:suzukichihiro:20080813153824j:image
下り7分、登り10分程度。太平洋へとそそぐ一筋の流れはすぐにガレ場の中に伏流して消えており、いつでも枯れずに流れているかは不明だが、奇跡のような水場だった。
ただのボッカ物と化した駅トイレの水道水4Lをためらいなく捨てて、源流の水を詰めてこの日のテン場へとスキップした。


行動記録(概略)
<2008.08.13>
8:05 池口集落 〜 8:45 池口岳登山口 〜 12:35 ザラ薙平 〜 14:15 加加森山分岐点 〜 14:33 池口岳北峰 〜 14:57 加加森山分岐点 〜 15:15 水場下降点(水場往復17分程度) 〜 16:15 池口岳-加加森山間最低鞍部